その2 ビンゴができればいいんですよ
ところでゲームですが、ビンゴしかできなくて、ビンゴにしがみついてやり始め、現在でもビンゴとそのバリエーションがほとんどです。
ここ1〜2年ドーナッツゲームがヒットしていて、アクセントに花札ゲームも取り入れていますが、それでもビンゴです。何はなくともBBビンゴです。ですから、BBカードは「ビンゴ・ビンゴカード」といってもよいくらいです。
Newsletterには、実にたくさんのゲームが紹介されてきましたが、よさそうだなと思ってもやり方が今ひとつわからなかったり、新しいゲームの研究に費やす時間がないため、あせって発作的に○○ゲームをやってみて失敗したり、なんだか取り残された気分に陥ったこともあります。でも難波先生の「ビンゴができればいいんですよ」という言葉に励まされ、ひたすらビンゴの道を進んできました。そして次第にゲームの説明に時間をとったり、ゲーム展開に時間がかかるのはもったいないと思うようになりました。限られた時間で勝負するためには、ゲームの目新しさだけでなくて、ゲームの展開に時間のかからないシンプルなものが一番だという私なりの結論に達しました。
そのためにはビンゴが一番。Simple is best.です。最近ではグループ1と2を混ぜて16枚取り出して使ったり、全部あわせて使ったりしています。そうすると1ゲームでも多くのセンテンスに触れることができます。これもビンゴの利点かなと思います。また、文字カードを入れるときには、絵カードに2〜3枚文字カードを混ぜてビンゴをやると、子供たちがあまりギャップを感じないでスムーズにいくようです。
子供たちはこんな単純なゲームでも1点2点の差で勝ったと言っては喜び、負けたといっては悔しがり、楽しんでくれています。getしたチップでtoday's
winnerになってシールを貰えるかどうか。合計点で今日のチャンピオンになって、もっといいシールをもらえるかどうかだけが気になっているらしいのです。シールがたまっていくのが楽しみなんですね。だからGame
is over.になっても「もう1回10points(just 1)やって!お願い!」などという子もいます。勝敗にはかなりこだわっています。
BBカードは、表向きはゲームを装っていますが、実は退屈な繰り返しのルーティンワークをそれと悟らせずに続けさせることにその主眼があるわけですから、限られた時間で1度でも多くセンテンスを言わせるように努めることが大事だと考えています。英語学習者にとって、英語にたくさん触れる、繰り返し触れることが鉄則だと思いますが、初心者にセンテンスを丸ごとこれだけ繰り返させる教材は、他に例を見ないのではないでしょうか。これは本当に安い安いお宝です。せっかくの宝を持ち腐れとしないように、何度も何度も使いたいものです。使えば使うほどpayします。絵から出発するのが、また素晴らしい要素の1つです。
センテンスを諳んじて繰り返すと、知らず知らず身体にしみこんでいきます。これが難波先生が仰るところの「長期記憶に残る」ということではないかと思いますが、私の感じでは「身体にしみこむ」です。
そしてこれが核になり、新しく習得したものがその上に楽に張り付いていく可能性になるのだと思います。例えはおかしいかもしれませんが、台所の汚れに似ていると思います。綺麗に磨き上げられた流しの周りは、汚れがつきにくいですが、掃除をおろそかにしていると、見る見る汚れはたまっていきます。きっかけが1つあると、引っかかるものも増えていくということでしょう。
ところで「この64のセンテンスがすらすら言えたからどうなの?」という皮肉な質問が出てくる向きもあろうかと思います。私の実感は、『そのようにすらすら口を出てくることが大事』です。これが財産になり、(大げさに言えば一生ものの財産です)これがじきに輝きだします。もっと大きな財産要素は、前に言った『汚れの原理』(雪だるまの原理と言い換えた方が綺麗ですね。)です。そしてさらにストレス、イントネーション、語形、文型が身体にしみこんで土台を作ります。この土台があれば、どんな文法要素でも楽に習得できていくのではないかと思います。
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