BBカードとは
BBカードとは

BBカードとは

BBカードとは

BBカードとは?

BBカードとは?
BBカードとは?

BBカードってどんなもの?

『BB カード』(正式名 "LETTERS & SOUNDS 64")は、絵カードとそれに対応するセンテンスカード各64枚、計128枚で構成されています。
右横にいる女の子Betty Botterちゃんのイニシャルから、BBカードと呼ばれるようになりました。

思わず口ずさみたくなるリズミカルな文章

各センテンスはマザーグースや英語の早口言葉を基に作られているので、韻を踏んでいてリズミカルです。聴いて真似をするのが得意な子ども達は、ゲームをしながら 繰り返しセンテンスを声に出し、自然に英語の音とリズムを身につけます。

楽しく身につく英文法

子ども達は繰り返し遊んでいるうちに、センテンスを丸ごと全て覚えてしまいます。そうしたらオリジナルセンテンスの主語や目的語を入れ替えたり、時制を変えたり、疑問文、否定文に変えたりしながらゲームをします。子ども達はゲームの勝敗に集中するので、文法を学習しているという意識はまったく持ちません。このように運用する力をつけることにより、自分の言いたいことを英語で表現できるようになります。

自分でわかる、だから楽しい!

ゲームは、語学学習にぜったい必要な反復練習を、飽きることなくさせてくれます。この反復練習により英語の言語野が育ち、覚えたセンテンス(先行知識)をたよりに、習っていない事柄でも自分で類推・推測する力がつきます。このように子ども達は「一方的に教えてもらって、ただそれを覚える」のではなく、「自分でわかる楽しさ」を体験します。この体験が、自発的に英語を学習したいという意欲につながります。

BBカードってどんなもの?
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More about B.B. Cards

About "B.B. Cards"

The B.B.Cards teaching method was devised by a classroom teacher in 1977, and the first cards were printed and introduced in 1980.
Since then it has gained favor with a great number of teachers and students. "B.B. cards" consist of 64 picture cards with their matching phrase cards. The purpose of the B.B. cards is to build a basic understanding of the English language which native speakers acquire
naturally in their everyday lives.

The B.B. Card System introduces an exciting teaching method which is not only a successful educational tool, but also creates the
perfect environment for learning through fun and games. This system allows the student to learn basic sentences, first through the use of pictures, followed by an analysis of letters and sounds, and finally by the use of verbs and tenses. This method may seem unusual
but allows for very effective teaching. The sentences in a set of B.B. cards are very basic. They are in the form of rhyme to emphasize
pronunciation of letter combinations, and to assist in memorization.

Most children will quickly become familiar with all 64 B.B. sentences. The sentences can be used as the basis upon which to improve
their ability to use English effectively. Games are played by substituting the subjects, objects, complements and modifiers. The tenses of the original sentences can be changed to create new sentences. Children can also learn how to make interrogative or negative
sentences by using the original B.B. sentences.

The most effective and interesting way for children to learn a language naturally is by repetition. These cards teach them the rhythm,
pronunciation and structure of the language. The rhyming and rhythmical sentences of B.B. cards are based on nursery rhymes and
tongue twisters. Furthermore, the words and phrases are selected from questions frequently used in the entrance exams for high
schools.

When the children become familiar with the B.B. sentences, they are able to analyze and create new sentences or speculate on the
answers of things not yet learned. They will feel pleasure in understanding by themselves, and the experience further encourages their
learning.

Since Children have a good memory and are good at imitating, they will acquire the rhythm and pronunciation of the English language while playing the games and by reciting the sentences repeatedly. B.B. card games are enjoyed by children from five years of age to
adults.

BBアーカイヴス

Newsletterに掲載し、数々の反響を頂いた記事をまとめてご紹介します。
適宜更新していきますので、お楽しみに!! 

私のBB体験記

BB News 147号(2002年1月)~

英語教室のチェーンで講師をしていたS先生。月謝や教材費など生徒への負担はかさむ一方で、それに見あった成果があらわれずに悩んでいました。そんな時BBカードとめぐり逢い、試行錯誤しながらも満足のいく結果を得られるまでの奮戦記です。

はじめに

 1 ドキドキ、マゴマゴから「先が見えるまで」

 2 ビンゴができればいいんですよ

 3 先が見えた!

 4 Writingについて (1)

 5 Writingについて (2)

 6 文字カードとフォニックス

 7 tense (1) 『仲間探し』で

 8 tense (2)  教室で生まれたゲームたち

はじめに

BBカードを使い始めてから、もう5年以上が経ちました。小学校5年生の半ばから、BBのみによるクラスで学んだ子ども達が現在高校1年生になり、1つのサイクルをやり終えたという気がしています。この子ども達をBB第一期生とするなら、これは私のBB経験の第一期でもありました。

それ以前、私はいわゆるコースブックを教材にした英語教室チェーンの1つで講師をしていました。数年間やりましたが、子ども達の月謝と教材費はかさむ一方で、その費用は自分の努力に見合うような効果が得られていかない現実に直面して、辛い思いをしていました(つまり、会社の利益にはなっても子供達の利益には必ずしもなっていない)。 こうした時期に難波先生のWorkshopに参加して、「これだ!!」と直感しました。本当にラッキーだったと思います。5年間やってみて、この思いは時を経るほどに確信になり、強まっています。

BBカードは宝の山です。誰にでも掘り出せる宝の山です。また、スポーツにたとえたら、基礎トレーニングです。どんなスポーツでもrunnningや筋力トレーニングが必須と思いますが、BBカードは英語学習の筋トレtoolといえます。これを教材に使うインストラクターにとっては魔法のカードです。まず私自身の英語力が向上した実感があります。そして、もっと大きなことは、「教える」とはどういうことかを考えさせてくれました。教え込まないやり方、詰め込まないやり方、子供は物事をgetする力があり、それを信頼し、支え、助けてやるのが大人の役目ではないかと、深いところで気づかせてもらった気がします。「教える』道に入ると、ともすれば忘れがちになることではないでしょうか。

問い合わせの電話があると、「小学生はgameで遊ぶだけで、ほとんど教えませんよ。遊ばせるつもりで寄越してください」と言っています。「その方がいいです。」というお母さんがお子さんを預けてくれます。

私の第一期体験話にお付き合いください。

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その1 ドキドキ、マゴマゴの日々から「先が見える」まで

このカードに出会ってからすぐに使いたいと思い立ちましたが、使えるかどうか、不安もかなりのものでした。まず自分がセンテンスをよく分かっていないし…。ビンゴのやり方は教わったけれど…。マニュアルはないし…。

ビンゴで64枚やっている間に、先のことを考える時間は稼げる…と踏んで、教室用のカードを購入して、小学生、中学1,2,3年と一斉に使い始めました。

「案ずるよりは生むが易し」でした。ぎこちなく始まりましたが、毎日「Betty Botter…」とやっているうちに、じきに私自身がセンテンスに馴染んできました。gameはビンゴしか知らないので、もっぱらそれだけでした。4x4、3x3、4&4、just 1を繰り返しました。それもグループ1(ダイヤ)をじっくりと。次におもむろにグループ2(ハート)へ。まったくの手探りの状態で先が見えませんでしたから、グループ4(スペード)まで終わってしまったら、次はどうしようかと恐れて、なかなかグループ4まで進めませんでした。

グループ4に取り掛かるまでに1年ぐらい経っていたと思います。このように時間をかけたやり方は、結果として、子供たちに「グループ2,3,4とだんだん難しくなっていくんだな」という気持ちを持たせてしまった気がします。ようやく取り出したグループ4になかなか馴染んでくれませんでした。

今はグループ1から4まで2~3レッスンやったらフレーズもいれ、新しいグループも入れて、次々に繰り出していきます。64枚何とか言えるようになるのに、それでも半年ほどかかるようです。(子供によっても差がある)
中学生はフレーズもほぼ同時に入れています。こうしている間に、子供たちは、それぞれ気に入った絵や、なかなか言いづらいカード、嫌いなカードなどが出てきます。なぜかグループ4が気に入って、必ず「きょうはグループ4をやってね」という3年生の女の子もいます。Mr. Celeryは平均的に好かれています。絵がいいんでしょうね。このように、好き、嫌いなどといいながらカードに馴染んでいってくれるのがとても嬉しい。子供たちのそんな気分が分かるほど、私も落ち着いてきました。私も進化しているんですね。

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その2 ビンゴができればいいんですよ

ところでゲームですが、ビンゴしかできなくて、ビンゴにしがみついてやり始め、現在でもビンゴとそのバリエーションがほとんどです。
ここ1~2年ドーナッツゲームがヒットしていて、アクセントに花札ゲームも取り入れていますが、それでもビンゴです。何はなくともBBビンゴです。ですから、BBカードは「ビンゴ・ビンゴカード」といってもよいくらいです。

Newsletterには、実にたくさんのゲームが紹介されてきましたが、よさそうだなと思ってもやり方が今ひとつわからなかったり、新しいゲームの研究に費やす時間がないため、あせって発作的に○○ゲームをやってみて失敗したり、なんだか取り残された気分に陥ったこともあります。でも難波先生の「ビンゴができればいいんですよ」という言葉に励まされ、ひたすらビンゴの道を進んできました。そして次第にゲームの説明に時間をとったり、ゲーム展開に時間がかかるのはもったいないと思うようになりました。限られた時間で勝負するためには、ゲームの目新しさだけでなくて、ゲームの展開に時間のかからないシンプルなものが一番だという私なりの結論に達しました。

そのためにはビンゴが一番。Simple is best.です。最近ではグループ1と2を混ぜて16枚取り出して使ったり、全部あわせて使ったりしています。そうすると1ゲームでも多くのセンテンスに触れることができます。これもビンゴの利点かなと思います。また、文字カードを入れるときには、絵カードに2~3枚文字カードを混ぜてビンゴをやると、子供たちがあまりギャップを感じないでスムーズにいくようです。

子供たちはこんな単純なゲームでも1点2点の差で勝ったと言っては喜び、負けたといっては悔しがり、楽しんでくれています。getしたチップで today's winnerになってシールを貰えるかどうか。合計点で今日のチャンピオンになって、もっといいシールをもらえるかどうかだけが気になっているらしいのです。シールがたまっていくのが楽しみなんですね。だからGame is over.になっても「もう1回10points(just 1)やって!お願い!」などという子もいます。勝敗にはかなりこだわっています。

BBカードは、表向きはゲームを装っていますが、実は退屈な繰り返しのルーティンワークをそれと悟らせずに続けさせることにその主眼があるわけですから、限られた時間で1度でも多くセンテンスを言わせるように努めることが大事だと考えています。英語学習者にとって、英語にたくさん触れる、繰り返し触れることが鉄則だと思いますが、初心者にセンテンスを丸ごとこれだけ繰り返させる教材は、他に例を見ないのではないでしょうか。これは本当に安い安いお宝です。せっかくの宝を持ち腐れとしないように、何度も何度も使いたいものです。使えば使うほどpayします。絵から出発するのが、また素晴らしい要素の1つです。
センテンスを諳んじて繰り返すと、知らず知らず身体にしみこんでいきます。これが難波先生が仰るところの「長期記憶に残る」ということではないかと思いますが、私の感じでは「身体にしみこむ」です。

そしてこれが核になり、新しく習得したものがその上に楽に張り付いていく可能性になるのだと思います。例えはおかしいかもしれませんが、台所の汚れに似ていると思います。綺麗に磨き上げられた流しの周りは、汚れがつきにくいですが、掃除をおろそかにしていると、見る見る汚れはたまっていきます。きっかけが1つあると、引っかかるものも増えていくということでしょう。

ところで「この64のセンテンスがすらすら言えたからどうなの?」という皮肉な質問が出てくる向きもあろうかと思います。私の実感は、『そのようにすらすら口を出てくることが大事』です。これが財産になり、(大げさに言えば一生ものの財産です)これがじきに輝きだします。もっと大きな財産要素は、前に言った『汚れの原理』(雪だるまの原理と言い換えた方が綺麗ですね。)です。そしてさらにストレス、イントネーション、語形、文型が身体にしみこんで土台を作ります。この土台があれば、どんな文法要素でも楽に習得できていくのではないかと思います。

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(3) 先が見えた!!

ここで「先の見えない」当初の話に戻すと…。
中学生クラスもいっせいにB.B.を夢中で唱えていました。何ヶ月かたつと生徒達のreadingが滑らかになってきている気がしてきました。文法事項の説明もB.B.をやると楽になっていき、私の肩が張らなくなっていきました。私が楽になってきているんだから、生徒達も楽になってきているのだろうと推測できました。カードを使って繰り返し練習することも容易でした。それもteacherとstudentsに共通な土台があると、こんなに楽なんだと自覚することができました。

年1回開かれるセルムの研修会には、それだけが頼りでしたので、当初は必ず出るようにしました。研修会での成果と中学生指導の経験とがあいまって、だんだんと「先が見える」ようになっていきました。たとえば、

※グループ1(ダイヤ)が入ったら、早めに代名詞を入れておく
(He/Sheゲームで即はいる)。

※センテンスが入ったら、フォニックスをきちんとやる。
(文字カードでマークしながら)その時は子供たちは何をやって いるのか、はっきり分からなくとも、だんだん身についていく。

※忘れていけないのは、おまじない(特に動詞の活用)の威力。
これはすぐに役に立つ。

※目的語を変えながら単数、複数の扱いに慣れさせる。

※時制を変えたり、否定文、疑問文はもちろん、疑問詞を入れるのも、助動詞も、ビンゴのバリエーションでいける。

※第2文型もShe is Betty. She is a good girl. He is rich. They are happy.などのビンゴでやれる。

※文型の赤、青、黄、紫、緑の色の塗り分けは大ヒット。
こんなに楽な説明のしかたはない。5文型が分かり身につけば、そしてそれが無意識のうちに働くようになれば、それは大きな土台になる。これは難波メソッドのコアかもしれない。

※受動態は3・4文型と関連付けるとgetされやすい。

※不定詞もオリジナルセンテンスにプラスアルファして作ればうんと楽。(ex. Betty bought some butter to make a cake.The queen likes to give a quiet party.)

※グラマーカードを使えば、さらにほとんどの要素ができる。

などです。
こうして振り返ってみると、私にとって「先が見える」ということは、文法をgetさせていくためにカードを利用した側面が強いことに気がつきます。

以前は中学生指導は教科書補習を中心に、市販のワークを使いながらやってきましたが、BB一期生が中学1年になった時は、1レッスンを1時間半の枠にして、1時間はBBビンゴを、後半は教科書readingやOxfordのreaderを採りあげたりしました。でもテストの直前になると、それでもまた教科書用のワークをやらせたこともあります。効果は見られませんでした。老婆心がやらせた、むなしい思い出です。

私のところには、中学生になって来る生徒も少なからずいます。そうすると時間との競争です。遊ぶというより、利用する面の方が強くなっていきます。本当は小学生のうちに最低でも2年以上はBBで遊んで欲しいものです。

いづれにしても※に挙げたことは、BB originalがあって初めて可能になります。
ある時、中学1年からBBをやった生徒が2年か3年の時、学校のテストの時など「頭の中でBBが響く」と言ったことがありました。「してやったり!」私の心はとてもexciteしました。最近も高3生が「たまにBBを思い出す」と言っていました。BBの効果は目に見えないし、手にとることもできませんが、こんな反応を聞けることはとても嬉しいことです。

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(4) Writingについて その1

第1期生のときに、どのようにwritingを導入していったか詳しくは覚えていません。何しろ夢中でした。あまり深く考えずに、とりあえずワークシートを使っていたように思います。ここでは、今の小学生クラスでwritingやphonicsを始めた様子を断片的に書いてみたいと思います。

文字に接するのはsentence がすらすら言えることが条件だと思いますので、1年間ぐらいは、文字のことなど気にせずせっせと絵カードで遊ぶことに専念したほうがよいのではないかと思います。けれども、小学生でも高学年の子がいると文字を書きたがる子も出てくると思います。今の小学生クラス(5人)がそうでした。

B.B.カードを始めてから10ヶ月ほどたって、ようやく絵カードにも見なれ、使い慣れてきたころ、5年生のYちゃんが、「ここでは、書くのはやらないの?」と聞きました。

私 「Yちゃんは英語を書いてみたいのね?」

Yちゃん 「うん、書きたーい」

3年生のKちゃん「いやだ!ゲームがいい!」

Yちゃん 「書きたーい」

何でもやりたがるときが潮時だと思って、私は早速ワークシートを配りました。

私「まず、ここに書いてある通りなぞってみようね。書きたくない人はぬり絵はどうかな?」

Kちゃん「ぬり絵だったらやりたい」

といって色鉛筆でワークシートの絵をきれいに塗り始めました。

私「なぞるのが終わったら、今度はそのとおりにまねっこして下の壇に書いてみようね」書き順とか細かいことはほとんど言いません。1行終えたら、 pointingして読みます。文字がバラけると読めなくなるので、子どもたちはwordが1つのまとまりであることや、名前は大文字で始まること、ピリオドがあることなどにだんだん気づいていくようです。

writingの始まりは大体こんな程度で20~30分ほどかけてゆっくりやります。ここではワークシートがとても役に立ってくれます。ワークシートを活用して大体できるようになったら、ノートを利用しますが、このクラスはまだノートを使うまでにはなっていません。ところでKちゃんですが、みんなが書いているのを見て、結局彼女もしっかり書いていました。

writingと文字カードは連動するものだとは思いますが、特に順序だてて連動させていくやり方はしていません。このクラスでは文字カードはwritingをはじめた後、2ヶ月ほどたっていたと思います。2回目以降のwriting はゲームとゲームの間にクッションとして入れるとか、残りの時間が少しあるときに入れるとか、小学生の場合は今のところは不定期に順序も不同で、月に1度か2度やれればいい方です

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(5) Writingについて その2

ワークシートをアトランダムに2~3枚書き終えると、今度は主語を代名詞にかえて書きます。すると、She Botter bought ~となったりします。こういう間違いは大歓迎です。ここで再び手振りでやるやり方を私は大げさにやって見せます。動詞を身体の真ん前に持ってくるあのやり方です。

|Betty Botter| |bought| |some butter.|

  右側    中央    左側

するとみんな「あ、そうか」といって書き直したりしています。

ワークシートに関して言えば、シンプルにできているのでとても使いでがあります。代名詞に変えるだけでなく、目的語を単数にしたり複数にしたりフレーズをかえたり、主語をかえたり(こうなると主語とりかえゲームです)。IやYouもついでにできてしまいます。子どもたちの気分の乗り具合次第でできてしまいます。音だけだとひっかからなかったものが、ひっかかってくれることもあります。

初歩の段階では、spelling がどうのというのは論外で、ともかく、英語の文字はこういうものだと受け入れてくれること、すらすら言っていることを文字にするとこんな風になるのだと感じてくれればいいと思っていました。でも、それは小さな枠でした。いったん書き出せば子どもたちはどんどんいけます。これで作文への第1歩も踏み出せました。

中学生になってからここに来る子どもたちが、学校英語で、最初の1ヶ月ほどは歌や遊びが入ったりしても、その後いきなり読む(話す)、書く(単語のspellingをおぼえる)が一斉に始まって、とても難儀しているのを目の当たりにしていると、少なくともアルファベットを見なれ、書きなれていることがどんなに大事か痛感しています。特に今年の中1(全員男子でほとんどが中 1が始まってからやって来た)は、英語がどっと押し寄せてきたことに対してパニックを起こしているようでした。「わかんない。わかんないー」を連発している子も何人かいました。学校で単語テストがあるのに覚えられない、sentenceを書くなどとんでもない、という状態なのでした。

私は「大丈夫。このカードさえちゃんとやっていれば大丈夫。必ずちゃんと分かるようになるから」といって落ち着かせようとしました。こうなると「カードでじっくり遊ぶ」などと悠長なことは言っていられません。レッスン回数を一時的に増やして取り組みました。カードを早くグループ4までいきたいと気がせく一方、教科書readingにも付き合って出てくるwordをフルに使いながらsentenceをせっせとwritingさせました。せっせと取り組んだのでそれなりに書けるようになり、「わかんない」の声も消えましたが、(実はまだ2人ほどいる)ジレンマはあちこちにあります。ゆっくりやって「文字は音で書く」というところに持って生きたい私の気持ちは宙ぶらりんです。文字カードでphonicsを入れて、いずれはそうなることを期待しています。

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(6) 文字カードとフォニックス

小学生クラスで「今日は文字のカードを出してあげましょ」といったら、早速「あ、いやだ。お勉強するんでしょ。私はゲームがいい!」この教室には遊びに来ているはずなのに、お勉強するなんて約束が違うんじゃないの、と言いたげな表情をしているKちゃん(小3)。Po-Poを読もうとした時も「本を読むのはいやだ。ゲームがやりたい」と言ったKちゃんです。彼女はゲームでチップをいっぱいもらってwinnerになってシールをもらうのが主な目的でやって来ているんです。それでもいつか勉強が始まるんじゃないかと疑っているんですね。鋭い!

私「文字カードにちょっと色をぬるだけよ」

Kちゃん「分かった。だったらいいよ。どこをぬるの?」

私「少しづつやっていくからね。誰からいこうかな。Bettyちゃんのカードを取ってみよう」

「わかんない」「あ、分かった。これだ!」「えー、どれどれ?」「1番だからこれだよ」

というざわめきが収まって、

私「そのとおり。左肩にbがあるでしょ。これがb(ビー)。これはビーのカードだね。右肩に〔b〕のマークがあるね。これば〔b〕という音のマークです。Say together. 〔b〕、〔b〕、〔b〕」「えー、ブーちゃんみたいでへんなの」
「ん?へんかしら。じゃそのへんな音を出すbをマーカーでぬってみましょ。
何こぬれたかな」

「2こ」

「4こあるよ。Bもそうだよね」

「そうだね。Bは大文字、bは小文字だね。どちらもビーだね」

「じゃ4つだね」

「ぬれたら、こんどはpointingしていってみましょ」

「Betty Botter bought some butter.」

「今度はPeterのカードにしましょ」

〔p〕、〔p〕、〔p〕とやって、bとpは息が強く出る口の作り方は同じでも、のどに手を当てて声帯が震える、震えないのちがいがあることを実感させます。

「次はLucyちゃんをやってみよう」

「〔l〕、〔l〕、〔l〕。ルとはちょっとちがうね」と舌先を前歯の裏につける口の作り方をさせます。
「ルには聞えないけどそれでいいのよ」といってpointingしながら何回〔l〕が入っていたかを感じさせます。

「さて、今日のマーキングはここまでにして、今度はこのぬったカードを絵カードにまぜてビンゴをしましょ」

グループ1の絵カードから任意に3枚はずして字カードを3枚まぜてシャッフルして

4x4に並べます。ダブルで得点になる場合もあるので、ちょっと目先が変わったビンゴになります。徐々に色ぬりも進んでいくと、絵と文字半々のビンゴや、文字カードだけのビンゴも出来るようになります。こうして、何度も文字カードを出しているうちに、文字カードアレルギーも薄れていくようです。

グループ1と2は子音で、〔f〕、〔v〕、〔l〕、〔r〕、〔 〕、〔 〕、〔 〕、〔 〕などは難しいですが、少し大げさに口のつくり方をやって見ます。すぐに出来るようになるわけではありませんが、下唇に歯を当てたり、舌先を噛んだり、子どもたちは少し苦闘します。特にDr .SmithもStampsも5回も舌を噛むのですから、難しいですね。それにしても何と工夫が凝らされているカードでしょうか。舌を巻いてしまいます。

グループ3と4は母音で〔 〕と〔 〕の区別、〔 〕と〔ou〕のちがい、〔i〕と〔i:〕、

〔u〕と〔u:〕、〔ei〕と〔ai〕、〔au〕と〔ou〕、〔 〕があることに気づかせたい。しかし、pronunciationはあとからでも努力次第でいくらも改善の余地はあるのですから、「すらすら」に支障をきたすようにはやりたくありません。やんわりと、でもくり返しやります。 これらはあくまでもどのsentenceもすらすら言えることが大前提です。sentenceがしっかり入っているからこそ、未だ文字自体が読めていなくとも、pointingしながら、あたかも読めているように思わせる魔法がかかるのです。

ひと通り全部の音と文字をつなげる作業をしてやると(大体2ヶ月ほどかかった)、こんどはphoneticビンゴができます。4x4に並べて、たとえばグループ1では、
「〔f〕、〔f〕さあ誰のカードかな?」「fishだ!」「あたりー」「The flying fish will get to the forest.」「〔k〕、〔k〕だーれ?」 「Ken and Kate」 「Cathyもだよ」 「Very Good!」
この場合は2枚1度に裏返すことができる。グループ3と4では〔ei〕〔ai〕などダブル、トリプルで裏返せるので面白いです。 phoneticビンゴは忘れたころにひょっこりやります。すると少し新鮮味が味わえます。絵カードでも文字カードでもできます。子音と母音をまぜてやっても面白いと思います。ビンゴのバリエーションは広がっていきます。

文字カードが目に慣れてくると、花札ゲームも「絵と絵をあわせる」やり方から、「絵と字をあわせる」やり方もできます。ドーナツゲームも鬼札を絵カードにして文字カードを読むゲームにすることもできます。UFOゲームも絵と字をまぜてやると面白そう。これは今思いつきました。こういうことを積み重ねていくと難波先生のおっしゃる「文字は音で書く」になっていけるかなーと思っていますが、どうでしょうか。

Kちゃんの「イヤダ!ワタシはゲームがヤリタイ!」を私はとても歓迎しています。彼女のこうした反応は、先生である私のいうことに子どもたちが諾々として従ってやっていくというクラスにならずに生き生きとした雰囲気になっていくきっかけになってくれています。彼女の要求に押し切られることなく、しかも彼女の気持ちを尊重していくように私としても工夫が迫られることになります。なかなか得がたいpersonです。 

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(7) tense 1 「仲間探し」で 

子どもたちに時制を認識させ、変換できるようにさせるのはhardだなという思いが、いつの間にか私の頭の中に住みついていました。というのは―――

自分としては「現在」「過去」「未来」を入れた「つもり」になっていることと、それを受け取る子どもたちの側に、どうもギャップがあるようだとぼんやりと気づき始めていたからのようです。

2・3年前、中1生が「7ならべ」をやりました。every day, yesterday, tomorrow, nowなどの列でやりましたが、考え込む子もいて、時間がかかりgameは思うように進まなかったのです。Bingoで時制を変えたsentenceを繰り返してやり、conjugationも絶えず繰り返してやっているので、私としてはgetさせたつもりになっていたけれど、生徒たちの中には十分生きていなかったということでしょう。

Original sentence もconjugationも、すらすら言えるようになると、子どもたちは機械的に、或いは、反射的に言うようになってきます。すらすら言えることは大事な条件ですが、子どもたちにとっては、「それだけ」のもので、「言える」からといって「時制」を認識しているとは必ずしもいえないし、まして、自主的に変換させることなど難しいわけです。

「言える」あるいは「読める」から「わかる」(tenseを即判断できる)段階へ、さらに自分で「必要に応じて変えられる」ところまで出来るようにしてやりたいし、やるべきだ、とずっと思ってはいたのですが―――。 

もちろん、「ここの部分をこう換えてやればいいのよ」と「教えて」やれば、それが一番簡単で、手っ取り早い方法かもしれません。でもそれでは、子どもたちに、白い眼で見られるのがオチでしょう。即ち子どもたちは敬遠して身を引いてしまうでしょう。「教えない」でそれと悟らせてgetさせるためにはどうしたものだろうかとしばらくジグザグしました。中学生には「教える」こともしました。「教える」ことは私にとって甘く危険な誘惑です。小学生には時制換えのbingoやりっぱなしということもありました。これだけでも理解の早い子には分かるようでした。至った結論は生徒自身に自分でやらせてみなければ、というところでした。


もちろん、「ここの部分をこう換えてやればいいのよ」と「教えて」やれば、それが一番簡単で、手っ取り早い方法かもしれません。でもそれでは、子どもたちに、白い眼で見られるのがオチでしょう。即ち子どもたちは敬遠して身を引いてしまうでしょう。「教えない」でそれと悟らせてgetさせるためにはどうしたものだろうかとしばらくジグザグしました。中学生には「教える」こともしました。「教える」ことは私にとって甘く危険な誘惑です。小学生には時制換えのbingoやりっぱなしということもありました。
これだけでも理解の早い子には分かるようでした。至った結論は生徒自身に自分でやらせてみなければ、というところでした。


今は、「仲間探し」から始めています。ダイヤマークのカードを並べておいて、たとえば「BettyとPeterは仲間なんだけど、他にも仲間がいます。誰だと思う?」

「Cathy」「残念ハズレ」

「Dolly!」「ピンポン、あたり!ほかには?」

「Happy Henry」「ハズレ」

「Mad Monkey」「あたり!」...。

このようにして8枚の過去形の中間を探り出します。

「Red Roosterの仲間は誰かな?」

「わかった、fish!」「あたり!どうして分かった?」

「willがあるから] 「大当たり!willは未来大臣だね。だから未来形ね。まだいる?」

「もういない」

「残ったカードの中に、1人だけ仲間ハズレがいます。誰だと思う?」

「1人?じゃKen and Kateかな。キリンだからGentle Giraffeかな」

「ハズレ。実はHappy Henryなの」「どうして?」

「どうしてかな? おまじないを思い出しながら考えてみようよ。Bettyのsentenceにはおまじないの何番目が出てくるかな?」「2番目」「3番目」

「Nancyでやると分かりやすいね。Nancy gave me nine new nails. gaveは何番目?」

「...2番目」

「あたり!この仲間はみんなおまじないの2番目が来ているね。これが過去形だね。

Mr. CeleryやCathyは何番目が出てくる?」

「あ、s現象があるよね。1番目」

「あたり!!これが現在形」

「fishはwillの次に1番目」

「willは未来大臣。未来形」

「Happy Henry は 何番目かな?」「Happy Henry has gone・・・」

「Henryはhasの次に3番目。3番目が出てくるのはこれだけだね。」

「それじゃ、仲間を集めてみましょ」

リーダーまわしでsentence を言いながら現在形、過去形、未来形、完了形、それぞれのカードを集めてまとめてみます。

「仲間探し」をやる以前にbingoをやりながら、私は大いにつぶやいています。「Peterは今朝、ももをむいたんだね。過去のことだね」「Lucyは手紙を失くしたのね。いつ?そう先月だね。過去のことだね」「flying fishはまだ森に着いていないね。これから着くのね。未来のことね」「Cathyはいつも歩いてくるんだね。現在形ね」「Happy HenryはHawaiiに行ってしまったんだね。もういないのね。完了形ね」

このような私の勝手なつぶやきは、子どもたちにどの程度届いているのかは分かりません。でも、少なくとも私の「教えたがり」を発散させる役目は果たしてくれています。 

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(8) tense 2 教室で生まれたゲームたち

「仲間にするビンゴ」

「Henryには仲間がいなかったよね。それじゃ、みんなを彼の仲間にしてあげるビンゴをしましょ」ダイヤマークを4x4に並べます。

Mr. Celery has lived in the city.

Red Rooster has finished reading.

Lucy has lost her letter. etc.とやります。

さらに、「Bettyの仲間にするビンゴ」「fishの仲間にするビンゴ」「Cathyの仲間にするビンゴ」などをやります。仲間同士だとラッキーカードになるわけです。

仲間探しをやった次のlessonにやってきたKちゃんは、開口一番「ねぇ、先生、もう終わったことって何だっけ?」「あぁ、あれね。過去のこと?」「そう!それそれ!じゃ、まだのことって何だっけ?」「未来のことね」「そう、それそれ!未来だよねー」こんな反応には本当に励まされます。

一方Yちゃんは「もうダイヤマークの仲間はみんな覚えちゃったよ。こんどはハートマークでやろうよ」「そうね。それもいいけど、ダイヤマークのカードでポーカーしない?ポーカー知ってる?」「ウン、知ってる」「知らなーい...」

「仲間探しのポーカー」

人数にもよりますが、3~4セット(ダイヤマーク)用意してよく混ぜて5枚ずつ配り、1回目はそのまま一度にオープンして、各自自分の前に横一列に並べます。順にそれぞれのセンテンスを言います。みんなリピートします。言いながら tenseの同じ仲間をくっつけておき、仲間ハズレ少しはなしておきます。そして、たとえば1ペア1点、2ペア2点、3カード3点、4カード4点、2+3=フルハウス5点、フラッシュ(全部同じtense)6点と決めておいて、それぞれの点数をgetします。2回目以降はカードの集め方が分かってくるのでそれぞれ希望の枚数だけ一度交換できる(普通のポーカーのやり方です)。また一度にオープンしてそれぞれのセンテンスを言いリピートする。

みんな覚えちゃったよと言ったYちゃんは「あらっ、これは何だっけ?」とかなりまごついていました。
この「仲間探しのポーカー」なかなかのhitでした。おすすめです。

私たち大人の感覚だと、すぐ分かってしまってつまらなそうだと思うでしょう。ところが実際はさにあらす。Yちゃんのようにみんな戸惑います。中学生も初めはそうです。大人のクラス(まだはじめて6~10ヶ月)でも皆さんかなりまごつきます。このgameはspeedがあまり気にならないので、1つ1つのカードにじっくり対面するチャンスでもあります。 また 指でカードを少しだけ動かすほんの短い時間ですが、頭の中はぐるぐる回転する微妙で絶妙な一瞬でもあります。

こういう場面から生徒が「分かった」「分かってる」ということと、「身についている」「使える」ということはまったく別物であることが見えてきます。「すらすら言える」というのも、なかなかの曲者で、それ以上のものを期待するのも酷なことです。だからこそそのsentenceを手を変え品を変えきたえてやらねばと肝に銘じました。

「フラッシュファイヤー!」

tenseをgetさせるには、「これは現在形」「これは過去形」と判別しているだけでは片手落ちで、変えさせてみて、初めてgetされる可能性が出てくると思います。そこで、今度はポーカーを「仲間作りのポーカー」にします。やり方は、同じように5枚ずつとって、その中の一番多いtenseに全部を変えてしまうというものです。一番集まりにくい現在完了形を、たとえば10点、未来形を5点、現在形3点、過去形1点というように点数を決めておきます。5枚のうち現在形が3枚あったら他の2枚も現在形に変えたsentenceを言う。みんなもリピートする。そしてその子は3点getするということです。

中1クラスでこれをやったらとてもhitしました。完了形のカードを集めた子が全部を完了形にして言った後、すっくと立ち上がって「ヨッシャー、フラッシュファイヤー!!」と叫んだのです。クラスはドッとはじけましたね。以後この gameを「フラッシュファイヤー」と呼んでいます。どのクラスでも今「フラッシュファイヤー」をやっています。「フラッシュファイヤー」と叫ぶとみんなのテンションが上がってきます。このgameがスムーズにいけるようになると「7並べ」ももっと容易に出来るようになるのではないかと思ってます。

「フラッシュファイヤー」をやった後、作文をさせました。子どもたちは文型の赤、青、黄、緑の色の塗りわけをしてある文字カードを取り出してそれを見ながら書きますから「青」の部分が変化していることに気づきます。おまじないは、この部分の変化なのだと改めてgetします。ここまでやるとおまじないも、本来の役割をはたして、子どもたちの中で生きて立ち上がってくるようになります。これも難波先生がおっしゃる「先行知識に帰納する」ものの1つなのだと感心しています。 

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